回路基本/外部ITF回路                   


外部機器との信号のインタフェースがある場合、絶縁型が基本です。特に外部機器との距離がある
場合は、ノイズ対策も十分考慮する必要があります。


 1.接点出力インタフェース
出力機器側に電子回路も持たない場合の一般的な形態です。
通常、無電圧接点信号が用いられます。
接点信号出力用部品のコンタクト部分の信頼性には留意します。
リレー接点では、クロスバー・ツインAg(表面Au合金) 接点など接触信頼性の高いものを選択します。
さらに留意すべきは、機器の停電、信号線の断線時においての信号状態です。

機器の警報信号(ALM)を、A/B、開/閉のどちらにするかの参考情報を下表に示します。
状 態
A接点出力
B接点出力
通常(正常時)
閉[駆動
開[非駆動]
開[駆動]
閉[非駆動]
警報ON
停電・電断
信号線断
入力側
判 定
赤字:状態判定不可


 2.フォトカプラ入出力インタフェース
絶縁型インタフェースで一番ポピュラーなのが、フォトカプラ・インタフェースです。
インタフェース用電源を信号出力側と入力側のどちらに持つかで、回路形態が異なってきます。

   1) 出力側電源


   2) 入力側電源

R1:フォトカプラ電流制限抵抗
R2:信号路C容量含むノイズ対策抵抗
ZD1・ZD2:ノイズ対策用ツェナーD
Z1〜Z4:雷対策用ZNR (屋外機器)

a.フォトカプラPHC1,2は必要により、ダーリントンタイプを使用します。
b.R2は、インダクタンス成分を持つ1Wの巻線抵抗で、数十Ω程度がとします。
c.ZDは、サージ耐量の高い、1Wクラスとします。
d.Z2、Z4のEラインは、機器のE端子と出来るだけ短く・太く接続します。
 入力側に電源を持つ場合の入力側回路は、無電圧接点信号の入力インタフェースにも適用が可です。

[フォトカプラ特性]
ベース端子付きフォトカプラを使用すると、B-E間の抵抗RBEにより、
電流伝達特性(ctr)を抑制することが出来ます。
抵抗RBEと並列にセラミックコンデンサを挿入すると信号積分効果も得られます。
注意すべきは、電流伝達特性CTRが経年変化により劣化することです。
フォトカプラ順電流IFが大きい程、また周囲温度が高い程早く低下します。
条件によっては、5年で50%程度低下しますので、余裕度は十分に持たせる必要があります。


<RENESAS 技術解説:汎用フォトカプラの電流伝達率 より>