トランジスタ回路/NPNトランジスタ
NPNトランジスタのスイッチング動作を電子回路シミュレータLTspiceを利用し
シミュレーションします。
1) Toolbarの回路図作成アイコンを使用し部品配置と結線を行います。
2) トランジスタTR1の選択をします。
TR1を右クリック/[
Pick New Transistor]
クリック
Rohmの2SC4081を選択します。
3) 回路電源の「
POW」の設定を行います。
4) 入力信号となる「
SIG」の設定を行います。
5) Simulate/
Edit Simulation Commandにより
シミュレーションの設定を行います。
6) をクリックしますと
グラフエリアが追加され、
シミュレーションを開始します。
グラフエリアに
マウスポイントを置くとコマンドラインに
が表れますので、
「Add Plot Pane」にて、グラフ表示データの数だけグラフエリアを準備します。
グラフエリアをまず選択し、回路図上でプローブにてグラフ表示データを選択します。
選択したグラフエリアにデータが表示されます。
I(R1)は回路図上で左→右に流れます。
電流プローブ方向が逆の場合は抵抗R1の左右を逆接続し直します。
7) TR-
ON時のグラフに注目するため
X軸を
1msとします。
V(out)が下がり始めた時のV(SIG)を、カーソルを利用し読みます。
8) V(out)がほぼ
0Vになった時の
V(SIG)を、カーソルを利用し読みます。
9) 動作説明
a. R1:ベース電流制限抵抗 R2:ベース抵抗 R3:コレクタ電流IC制限抵抗
b. ベース電流IBにhFE(電流増幅率)を掛けた電流をICに流すことが出来ます。
IC=IB×hFE (ICはR3により制限されます。)
c. ベース電流IBは、Vbがある一定以上の電圧になると流れます。
R2はトランジスタTR1の動作を安定させる抵抗です。
IB=IR1−IR2 IR1=(VI−Vb)/R1 Vb=IR2×R2
d. IB=IR1−IR2>0となるとICに電流が流れ始め、VOUTが下がり始めます。
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e. 簡易的なベース電流制限抵抗R1の算出法
R1=(VI−Vb)/IR1
R1=(VI−Vb)/(IB+IR2)
R1=(VI−Vb)/(IB+Vb/R2)
TR1が十分にONするためには、
IB>IC/hFEmin
R1<(VI−Vb)/[IC/(hFEmin/2)+Vb/R2] 2:安全係数
VI=3.0[V]でTR1をONさせるには、
R1<(3−0.7)/[5mA/(120/2)+0.7/4.7kΩ] [kΩ] 120:データーシート
R1<9.9 [kΩ] となります。 0.7:Fig2
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10) 2SC4081 データーシート [引用:Rohm データーシート]
Fig1:
hFE特性
Fig2:VBE特性
Fig3:VCE特性